うちの斜め前には、教会監修の元に運営されている『横丁クラブ』なる物がある。
もう、ここに住んでからずっとあるからねぇ、歴史はそれなりに長い。
この夏遊びに来ていた幼馴染みのMちゃんは、毎朝、(この家が見える通りに面した部屋で寝泊りしてたので)起きると、ここに集う人たちを観察したものだった。
結構、朝早くから集まって来てるのよね。

でもね、残念ながら、次回、Mちゃんが遊びに来る頃には、ここの横丁クラブはもう無い。
間もなく、引っ越しちゃうのだ。
横丁クラブでは、炊き出しもあったりね、今だと暖も取れるのね。
なので、9時開門前には玄関前に人々が集まってるのね。
まぁ、食事だけじゃなくて、カウンセラーもいるから、色々と安心できるらしい。
集まってる人たちは、ジャンキーだったりアル中だったりの人たちが多いけど、悪さはしないのよね。
朝からヨッパだったり、大声で話してたり、たまには口論になってたり・・・程度。
巡回中のおまわりさんが時折、話しかけてたりもする。
概ね、おとなしいとは思う。
自閉症気味のおじさんと顔見知りになったことがあって(近所だしねぇ)、良く挨拶してくれたんで、私も挨拶を返してたわけ。
おじさんは、元々は普通のお勤め人だったみたい。
おじさんの話し方や態度で、分かるんだわねぇ。
でも、そのおじさんは亡くなった。
精神的に疎外感を受けてたりもするので、こうした横丁クラブでの相談相手も必要なのね。
思い起こせば、突然、見かけなくなった人たち(顔馴染みなるわけ、長年の間には)って結構いて、ああ言う人たちは長生きできないんだろう。
"Haben Sie mir etwas Geld fu:r die GasseChuchi?"
スーパーの前などで、こんな風に声を掛けられる。
(横丁キッチンでの食事代、或いはパン代)食事のお金をいただけないか?ってな感じ。
1フランちょうだいだったり、2フランちょうだいだったり。
じゃあ、一緒にお店へ行こう。パンを買って上げると言うとそう言うことじゃないとか・・・
私は、お薬代になっちゃうんだろうと思って上げたりはしないんだけど、オトツは自分の息子くらいの男の子(最近見かけないなぁ・・・どうしてるんだろう?)にお小遣いを上げたことがあったらしい。
いつだったか、「毎回は、上げられないよ」とか言ってた。
自分の息子くらいの子がお貰いで不憫だって。
その子は、大きなバックパック一つであちこちを転々しているようだった。
薄汚れたってのを通り越した、ところどころ敗れた服装と油染みた髪。
素足で履いていた靴は、底が剥がれそうで。
アノ子は、どこへ行っちゃったんだろう?
横丁クラブのホームページに行くと、そう言う人たちにクーポンを上げてくださいって書いてある。
横丁クラブ食堂が5フランで、散髪屋が5フランってな感じでオーダーできて、そのクーポンを上げてくださいって。
100フラン以上、寄付された方は経費として青色申告できるそうです。
近所の小さな公園が溜まり場だった頃があったんだけど(うちの子たちが公園遊びを卒業した後だったんだけど、その頃、公園に集まって来る母子たちには注意が要ったでしょう。夜、その公園を通過するのは避けたしね)、徹底整理されて追い出されちゃったのね。
街なかのアイゼンガッセもそれ以前は溜まり場だった。
それが、隣町のクリエンツに移動したらしかった。
コレを知ったのは、つい去年辺りの話で、そうか、追い出された横丁ピープルはどこへ行っちゃったのか?とは思ってたのよね。
クリエンツのある公園の方へは、ついぞ行かないから知らなかったわ。
でも、そっちはそっちで困ってるんじゃないのかなぁ。
今日のお天気


13℃/0℃
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